LOVE物語3
病棟オリエンテーションが終わって、遥香を仮眠室へと連れて行った。
「遥香、大丈夫か?」
「ずっと…呼吸が苦しかった。」
「ちょっと、胸の音だけ聞かせて。」
遥香のシャツのボタンを外し、胸の音を聞いていると、ひどい喘鳴が聞こえてきた。
「遥香、ちょっと吸入するよ。」
急いで、吸入器を持ってきてから、バイタルをとった。
血圧も、92とかなり低い。
遥香の指に、酸素飽和度を測る機械を挟むと、88%しかなかった。
「まずいな…。」
「尊、私は大丈夫。午後からは、患者さんの情報収集だから、休めないよ。」
「そんなことは、俺に任せろ。遥香が明日から受け持つ患者さんは、俺がいつも受け持っている患者さんなんだ。だから、今は身体を休めな。もう、これ以上は、無理はさせられない。」
「でも…」
気付くと、遥香の瞳から頬を伝って涙が流れ落ちていた。
遥香の涙を、拭うと誰かがドアを開けた。
「白石さん。」
仮眠室に入ってきたのは、遥香の大学の教授である、夏目先生だった。
「佐々木君。また会ったね。白石さん…やっぱり…ダメだったか。」
「夏目先生…私…」
「何も言わなくていいよ。今日は、ゆっくり身体を休めなさい。患者さんの情報は、後で佐々木君からゆっくり聞くといいよ。それにしてもここまでよく頑張ったね。辛かったでしょ。」
夏目先生は、遥香に優しく語りかけていると、再び遥香の瞳からは、いくつもの涙が流れていた。
「夏目先生…」
「ん?」
「私、体調良くなるのかな…。」
それは、俺でも聞いたことのない、遥香の不安だった。
「遥香。」
「白石さん。正直、喘息はそう簡単には治らないし、症状だって波があって、体調の変動が大きいから、はっきりとは言えない。でもね、白石さんがゆっくり身体を休めて、ちゃんと吸入して、佐々木君の言うことをちゃんと聞いていれば、明日はきっと元気になってるよ。白石さんの体調が、悪化しないように今は休むことも大切なんだ。白石さんを元気にするために、佐々木君がいる。それに、私もいる。だから、弱気になったら、ダメだよ。元気になることを信じよう。」
「夏目先生…。」
「ほら、もう泣かないの。後のことは、佐々木君。君に任せたよ。」
「はい。」
「遥香、大丈夫か?」
「ずっと…呼吸が苦しかった。」
「ちょっと、胸の音だけ聞かせて。」
遥香のシャツのボタンを外し、胸の音を聞いていると、ひどい喘鳴が聞こえてきた。
「遥香、ちょっと吸入するよ。」
急いで、吸入器を持ってきてから、バイタルをとった。
血圧も、92とかなり低い。
遥香の指に、酸素飽和度を測る機械を挟むと、88%しかなかった。
「まずいな…。」
「尊、私は大丈夫。午後からは、患者さんの情報収集だから、休めないよ。」
「そんなことは、俺に任せろ。遥香が明日から受け持つ患者さんは、俺がいつも受け持っている患者さんなんだ。だから、今は身体を休めな。もう、これ以上は、無理はさせられない。」
「でも…」
気付くと、遥香の瞳から頬を伝って涙が流れ落ちていた。
遥香の涙を、拭うと誰かがドアを開けた。
「白石さん。」
仮眠室に入ってきたのは、遥香の大学の教授である、夏目先生だった。
「佐々木君。また会ったね。白石さん…やっぱり…ダメだったか。」
「夏目先生…私…」
「何も言わなくていいよ。今日は、ゆっくり身体を休めなさい。患者さんの情報は、後で佐々木君からゆっくり聞くといいよ。それにしてもここまでよく頑張ったね。辛かったでしょ。」
夏目先生は、遥香に優しく語りかけていると、再び遥香の瞳からは、いくつもの涙が流れていた。
「夏目先生…」
「ん?」
「私、体調良くなるのかな…。」
それは、俺でも聞いたことのない、遥香の不安だった。
「遥香。」
「白石さん。正直、喘息はそう簡単には治らないし、症状だって波があって、体調の変動が大きいから、はっきりとは言えない。でもね、白石さんがゆっくり身体を休めて、ちゃんと吸入して、佐々木君の言うことをちゃんと聞いていれば、明日はきっと元気になってるよ。白石さんの体調が、悪化しないように今は休むことも大切なんだ。白石さんを元気にするために、佐々木君がいる。それに、私もいる。だから、弱気になったら、ダメだよ。元気になることを信じよう。」
「夏目先生…。」
「ほら、もう泣かないの。後のことは、佐々木君。君に任せたよ。」
「はい。」