LOVE物語3

「本当か？」



「うん。てか、無理したらすぐに尊にバレそうだからね！」



「そうだな。隠そうとしても、見抜いてやるからな。」





そんな感じで、病院に着いた。





「じゃあ、遥香。後でな。」




「うん。」



私は、尊と分かれてからすぐに帆乃華さんの元へ向かった。





『久しぶり。』




相変わらず、綺麗な笑顔で私に挨拶をしてくれた。




「お久しぶりです。」




私も、帆乃華さんに頭を下げた。




『遥香ちゃん、お医者さんを目指していたんだね。』



帆乃華さんは、いつもメモ帳を使って会話をしている。




「はい。」





コンコン





すると、誰かがドアを叩いた。





「おはよう、真白さん。遥香、行動計画発表の時間になるから、そろそろカンファレンス室に戻りな。」




「はい。」



実習生として、尊に対して敬語を使う。




これは、夏目先生に言われた。




私は、目線を帆乃華さんに合わせていたせいか立ちくらみが私を襲った。




少しふらつきながらも、尊が支えてくれた。





「真白さんと話す時は、ちゃんと椅子に座って。遥香の辛くない体制で話して。」





「はい。」





「じゃあ、戻ろうか。」





私は、尊に誘導されながら、カンファレンス室へ向かった。





行動計画の話し合いが終わってから、ずっと帆乃華さんの傍に付きっきりだった。





心音を聞いたり、看護師から情報を聞いてこれからの事を判断して、尊か朝陽先生に伝える。







この繰り返しで、病室と医局と学生カンファレンス室を行ったり来たりしている。





この日の帆乃華さんは、いつもと様子がおかしかった。





「はるちゃん、今尊さんと暮らしていて幸せ？」





メモ用紙に、帆乃華さんはそう書き私に聞いてきた。







私は、素直に頷いた。






幸せなのは、紛れもない事実で嘘をつく必要がないと思った。





けど、私のその反応を見た帆乃華さんは俯いてしまった。







「親に、捨てられて良かったって思ってる？」







帆乃華さんは、少しだけ涙目になってその文を書いた。