コミュ障なんです!
その後、三浦さんと少し打ち合わせをした。
やはり、もうちょっと進捗を把握してほしいとのことだ。
システムの中身もさることながら、導入する場合のスケジュールも組まなきゃならない。
トレンドハウスの場合は、マシンを先に入れ替えてしまう。
こちらは技術部の担当でありそろそろ導入に行っているはずだ。実機とシステムを同時に導入するなら、社内テストも実機を使えばいいけれど、この場合はテスト機が必要となる。
社内にあるテスト機からなるべくスペックの近しいものを選んで予約しておかないと、間際で他の案件に使われたりしたらスケジュールに遅れが出る。
これに関しては永屋さんと打ち合わせなきゃならないんだけれど。
「永屋? 今日は外出」
確認のために営業部を訪れてみたけど、どうもタイミングが合わない。
メールで書いておけば、ちゃんと返信はくれるんだろうけど、顔を見たかったなとも思う。
やっぱり嫌われちゃったのかな。
追われていたときは逃げたくて仕方なかったのに、あっちから避けられると無性に苦しい。
今までこまめに見に来てくれたことに、自分がどれだけ救われていたのかを、失ってしまってから思い知る。
自業自得じゃん。
何度も誘ってくれたのに自分から断ってるんだから、遠ざかられるのは当たり前だ。
神谷さんたちともちゃんと話さなきゃ。
やっぱり私は紙に書いたほうが考えがまとまるので、いつも持って歩いているノートには今回も確認したいことを書き連ねていった。書いていくうちに、どれが重要なのか頭の中で整理されてくる。
もしこう話したら……というシミュレーションを何度かし、意を決して立ち上がる。
がんばれ香澄、会話はキャッチボールよ。