コミュ障なんです!
*
それから十五分後くらいに、梶さんと三浦さんがそろって出てきた。
「お騒がせしました」
そして私たちに向かって頭を下げる。
ホントだわ。
上司や取引先のプライベート見せられて困るったらないですよ。
「仲直りした?」
永屋さんの問いかけに、三浦さんはあいまいに笑い、梶さんは「スタートラインには立てました」と答える。
そして私に向かって、手を差し出した。
「和賀さん、いろいろありがとう」
「え、私……ですか?」
「うん。君に喝を入れてもらった。情けないところを見せちゃったけど、仕事のほうもどうぞよろしくお願いします」
「いえ、こちらこそ」
もったいないような言葉に、ためらっていた手が出て、握手した。
私の発した言葉が、誰かを動かす。
そんなこともあるんだ。こんな風に感謝されることもあるんだ。
怒らせるばかりじゃなくて。
「……私も、ありがとうございます」
誰かと係わることが怖くて堪らなかったのに、いざ踏み出してみたら、嬉しいことのほうがたくさんある。
これもすべてきっかけは永屋さんだったような気がする。
それから十五分後くらいに、梶さんと三浦さんがそろって出てきた。
「お騒がせしました」
そして私たちに向かって頭を下げる。
ホントだわ。
上司や取引先のプライベート見せられて困るったらないですよ。
「仲直りした?」
永屋さんの問いかけに、三浦さんはあいまいに笑い、梶さんは「スタートラインには立てました」と答える。
そして私に向かって、手を差し出した。
「和賀さん、いろいろありがとう」
「え、私……ですか?」
「うん。君に喝を入れてもらった。情けないところを見せちゃったけど、仕事のほうもどうぞよろしくお願いします」
「いえ、こちらこそ」
もったいないような言葉に、ためらっていた手が出て、握手した。
私の発した言葉が、誰かを動かす。
そんなこともあるんだ。こんな風に感謝されることもあるんだ。
怒らせるばかりじゃなくて。
「……私も、ありがとうございます」
誰かと係わることが怖くて堪らなかったのに、いざ踏み出してみたら、嬉しいことのほうがたくさんある。
これもすべてきっかけは永屋さんだったような気がする。