あなたに出会えた奇跡
「可愛い!私、秋野 美桜(アキノ ミオ)って言うんだぁ。よろしくね、栞ちゃん!」


「私は里見 莉央(サトミ リオ)です。よろしくね、栞さん」


「よろしくお願いします美桜さん、莉央さん」


「やだ、タメ口でいいんだよ、さんもいらないし!」


「え、でも……私、年下ですし」


「栞さん、今何歳なの?」


「17歳です」


「一個下ならいいんじゃない?まあ、何個下でも構わないんだけどね」


オロオロと戸惑って悠真の方に目を向けても、額に手を当て、首を振るだけだった。


これは多分、諦めろってことなんだろう。


「わかった。でも、ちゃん付けでいいかな?女の子を呼び捨てってあんまりしたことなくて」


「いいよいいよ。なんか仲良くなった感じするし!」


「じゃあ、私のことも呼び捨てでお願いします」


「いいわよ。でも、言葉直ってるわよ、栞」


「あっ!ご、ごめん」


やっぱり、なれないとこんなものなのかな?


ちょっと緊張しちゃう……


「ちょっとー、俺たち置いてきぼりで女の子ばっか盛り上がんないでよー」


「いいじゃん。圭ちゃんたちは男同士で話でもしてればー?」


「流石に向こうが名前言ったのにこっちが言わないのはないだろ」


「あら、泰雅たちが男だけでなにやら楽しそうなことしてるから、こっちは女だけで楽しんでるだけでしょう?」


「莉央さん、気色悪いこと言わないでくれないかな?」


悠真は腕をさすりながら莉央ちゃんに言う。


悠真……流石に気色悪いはないんじゃないかな。
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