そのままで。
「あ!美月ちゃん!こんばんわ。今日はお泊り?さぁさ、上がって。」
向かいの家の霧咲家のインターホンを鳴らすと、すぐに秀太のお母さんのあきちゃん
が迎え入れてくれて、 何も言っていないのに泊りに来たということが分かった。
それもそのはず。
私はお母さんとお父さんにトラブルがあるたびに霧咲家にお邪魔して
泊りに来ていたのだ。
お父さんの声は近所まで聞こえていたが、
だれもお父さんの恐ろしさゆえに近づかなかった。
だが霧咲家は、いつ何時訪れても、私達を歓迎してくれる。
その為、ご飯はいつもよりおいしいし、
秀太がいることでわたしも気が落ち着く。
お父さんも人前では穏やかなため、家より断然霧咲家の方が良かった。
家に上がると、階段からものすごい勢いで誰かが降りてくる。
「美月!おれと対決だぁぁ!!」
私を待っていたかのように出てきたのは秀太だった。
「え!?美月ちゃん!あそぼー!」
「何言ってんだよ梓、美月はおれと遊ぶんだぞ!?」
「ちがうー、美月ちゃんとお姫様ごっこするの!」
「美月はどっちがいい!?」
一瞬戸惑ったが、この時の私はボーイッシュで、
あーちゃんとのお姫様ごっこも気が楽ではなかった。
なので正直に
「ゲームしたい!!!」
と言ってしまった。
「え~お姫様ごっこわぁ??」
「今度!!」
「分かった!約束ね!」
すると秀太が
「じゃぁその次おれな!絶対だからな!」
「うん!」
こんな些細な会話が私の癒しでもあったのかもしれない。
普段家では味わえない光景を目の当たりにしている。
霧咲家での晩御飯の時や、みんなで人生ゲームをしている時、
秀太のペットのトイプードルのラッキーと遊ぶとき…。
他の家からしたら、普通なのかもしれない。
でも私にとっては、霧咲家にいること。
そしてなにより
秀太と時間を過ごす事。
その一つ一つが特別な時間で、幸せだと思える時間だった。
向かいの家の霧咲家のインターホンを鳴らすと、すぐに秀太のお母さんのあきちゃん
が迎え入れてくれて、 何も言っていないのに泊りに来たということが分かった。
それもそのはず。
私はお母さんとお父さんにトラブルがあるたびに霧咲家にお邪魔して
泊りに来ていたのだ。
お父さんの声は近所まで聞こえていたが、
だれもお父さんの恐ろしさゆえに近づかなかった。
だが霧咲家は、いつ何時訪れても、私達を歓迎してくれる。
その為、ご飯はいつもよりおいしいし、
秀太がいることでわたしも気が落ち着く。
お父さんも人前では穏やかなため、家より断然霧咲家の方が良かった。
家に上がると、階段からものすごい勢いで誰かが降りてくる。
「美月!おれと対決だぁぁ!!」
私を待っていたかのように出てきたのは秀太だった。
「え!?美月ちゃん!あそぼー!」
「何言ってんだよ梓、美月はおれと遊ぶんだぞ!?」
「ちがうー、美月ちゃんとお姫様ごっこするの!」
「美月はどっちがいい!?」
一瞬戸惑ったが、この時の私はボーイッシュで、
あーちゃんとのお姫様ごっこも気が楽ではなかった。
なので正直に
「ゲームしたい!!!」
と言ってしまった。
「え~お姫様ごっこわぁ??」
「今度!!」
「分かった!約束ね!」
すると秀太が
「じゃぁその次おれな!絶対だからな!」
「うん!」
こんな些細な会話が私の癒しでもあったのかもしれない。
普段家では味わえない光景を目の当たりにしている。
霧咲家での晩御飯の時や、みんなで人生ゲームをしている時、
秀太のペットのトイプードルのラッキーと遊ぶとき…。
他の家からしたら、普通なのかもしれない。
でも私にとっては、霧咲家にいること。
そしてなにより
秀太と時間を過ごす事。
その一つ一つが特別な時間で、幸せだと思える時間だった。