ツンデレラ
「チクショウ!私が本気出したらあいつらどころか、王子様だって簡単に倒してやれるってのに!」

ツンデレラは家でテレビを観ながら尻を掻きつつグチりました。その時です。

ピンポーン

誰かが尋ねて来ました。

「うるせーな!今この家には誰もいねーよ!」

「いや返事してるじゃないですか。開けて下さいよ」

「ったく。しょーがねぇな」

しぶしぶツンデレラが玄関を開け応対すると、そこには路地裏とかでインチキ手相占いとかやっていそうな胡散臭いオバサンが立っていました。

無言のままツンデレラが扉を閉めようとすると、オバサンはとっさに爪先を扉に挟ませ閉めさせません。そしてわずかに開いた隙間から不気味に薄ら笑いながら言いました。

「私を呼び出したのはアナタですよ」

「いや呼んでねーし。てか、アンタ誰?」

「あ、申し遅れました。ワタクシこういう者です」

オバサンが名刺を出してきたので受けとるとこう書いてありました

『魔女   ドロロンジョ』



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