ツンデレラ
お城では毎週末、王子様主宰の武闘会が行われていました。その目的は格闘観戦マニアの王子様に気に入られればお城に住まわせてもらえるのでした。

そうなれば三食昼寝付きの生活が保証される。だからみんな鍛え上げて武闘会で強さをアピールする。でもアンタは連れて行ってあげないよ、あっかんべー。と、ツンデレラは叔母や従姉妹から聞かされていました。

「私が一番強いって証明してお城あんな家、出てってやるんだから！」

鼻息荒くツンデレラがお城に乗り込むと、ツンデレラの予想と違い、お城はなんだか暗い空気感に包まれていました。

どこでも誰にも止められないので勘で武闘会場を探して歩き回っていると、どこかから誰かの声が聞こえて来ました。

「も…もう勘弁してください」

「何を言う。夜はこれからだ」

聞き覚えのある声だったのでツンデレラは声のした方へ向いました。
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