透き通る季節の中で
 夏休み最終日も部活に参加した。

 走って汗を掻き、走って風を感じる。
 山下くんの詩のように、頑張れば頑張った分だけ前に進める。
 走れば走った分だけ速くなる。
 どんなに急な坂道でも、どんなに長い坂道でも、顔を上げて進み続ければ、登りきることができる。
 もう後ろは振り返らない。
 前だけを見つめて走り続ける。
 未来の可能性を信じて。



 私には、走るという大きな楽しみがある。
 走っているときは無心になれる。
 気心の知れた仲間と一緒に走れる喜び。
 走っていれば、私は大丈夫。
 そう自分に言い聞かせながら、長い上り坂を一気に駆け上がった。
 
 このときに見える青空は、最高に美しい。
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