透き通る季節の中で
 千春は私が携帯電話を持ったことを羨ましがっていて、さっそくお母さんにおねだりしている。

「千春も中学生になったら買ってあげるわよ」
「わかった! あと二年だね!」
 お母さんの言うことを素直に聞いた千春は、嬉しそうにしながら、子供部屋に入っていった。

 私はさっそく自分の携帯電話で、美咲の家に電話を掛けた。
 お母さんに携帯電話を買ってもらったことを話して、美咲の携帯番号とメアドを教えてもらった。

 続けて友紀の家にも電話してみた。
 友紀も携帯番号とメアドを教えてくれた。

 とにかく嬉しくて、今夜は眠れないかもしれない。
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