透き通る季節の中で
 ひたすら走ることに明け暮れる生活を送ってきたせいなのか、どの科目の成績も落ちてきて、三学期の成績は最悪だった。

 一はなかったけど、二が四つもある。五は一つもなくて、四は二つしかない。あとはぜんぶ三。

 こんなに悪い成績表を受け取ったのは初めて。
 自分の行いが悪かったとはいえ、ものすごくショック。



 お母さんに成績表を見せたら、とても悲しそうな顔をしていて、「これからは、勉強と部活の両立をきちんとしなさいね」と強い口調で言ってきた。

 どうしても楽しいほうへといってしまい、私は勉強より部活のほうを優先してしまっていた。

 これ以上、成績が落ちたら、高校に進学できなくなってしまうかもしれない。
 そう考えると、すごく怖くなってくる。

 高校に進学するために、お母さんに言われたとおり、これからは、勉強と部活の両立をきちんとする。
 これまで続けてきた自主トレーニングは、しばらく休止。
 夜は大人しく机に向かって勉強に励む。
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