天満堂へようこそ
「異常はない...が、どこまで覚えている?」

「全部...」

服を着ながら最初から最後まで間違いなく薬の事も話す。

結論には至らないが、希に人間でも術の効きにくいものはいると言う。
奏太もその一人かもしれない。

「お前これからどうしたい?」

「今高校にいってて...
ばぁちゃんの家から、親が残したマンションにすんでるけど。
高校は卒業したい」

「まぁそうだろう。
他には?」

「ここで働くことはできないですか?」

答えがわかっていても面白いものは面白い。
ニヤッと笑い、今から働けと伝える。

顔に出やすいのだろう。
すぐに笑顔になり元気にハイッと返事をする。
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