天満堂へようこそ
スリッパで頭をぺしっと叩き、詳しく話せと促す。

話を聞いてるうちに閉店時間になり、ちょうど噂の商店街の親父が来たので話を聞くことにした。

「もうみんな手続きしたらしい。
反対派もおれちまってなぁ...
道路整備や都市計画とはいっても、ごねてもいいことはないし。
結月ちゃん独り身だろ?
俺んとこももう閉める準備してんだ。」

「そうですか...
今サインして引き渡しはいつ?」

「早い方がいいとは言われたよ。
行くあてあるのかい?」

「しばらくは親戚の家にでもいきますから大丈夫です。
私も明日にでも連絡して手続きしますね。」

すまんなぁと言葉を残し親父は帰っていったが...

「奏太、学校は休めるか?」

「これでも毎回TOP10入りなんで。
土日はさんで一週間ぐらいなら」

「そうか...ならちょっと手伝え」

「引っ越しですか?」

「あぁ」
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