天満堂へようこそ
ベランダに移動すると、丸いテーブルに白い布がかけられ、
真ん中には蝋燭が灯っている。

「どこかのレストランのようだな」

「そっちに行ったときに見て気に入ったんだ。
料理も人間界の物を使用してるから食べてくれ」

出てきた料理はフレンチのコース。
ちゃんと人間界のものだとわかる。

「お前に嘘つくことはできないからな」

「当たり前だ。

で、なんだこれは。
プロポーズでもする気か?」

「そうしたいけど断られるのは目に見えてるんでね。
いつも食ってないから用意しただけだ」

「ならいい」

メインの肉を切り分けて口に含んだ瞬間とろけるようになくなる。
ワインをのみ無言で食事を進めていく。

「松阪牛A5だな?」

「ご名答。
いつもどんなもの食ってるんだよ」

「そうだな...」
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