ろ う そ く
私は急ぎ足で病室に戻った。

「おじいちゃーん…━━」



あれ?誰もおらんやん。



「あれ、桜庭さんさっき帰りはったよ?」


今までおじいちゃんのお世話をしてた看護士さんが、不思議そうに私を見て言った。


「ぁ…そうですか。
お世話になりました。」



「おじいちゃん、元気になってよかったね。」



用事のなくなった部屋から私は出ようとした。


あっ…!


思い出したかのように、私は武山のおじいちゃんの所に行った。



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