ろ う そ く

「短い間でしたけど、祖父がお世話になりました。
もうここに来る事はないと思いますけど、武山さんもお大事にしてくださいね。」


私はそう言って、部屋を出た。



親とかって、やっぱり心配するんやなぁ…。


私も心配されてるんかなぁ。



武山のおじいちゃんと武山、今考えてみたらちょっと似てる気がする。笑




私はもう通る事のない渡り廊下を、ゆっくりと歩いた。



お世話になった看護士さんや先生に会ったらお礼を言って、少しずつ出口に向かった。


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