ろ う そ く


「うわ、怪我してるやん。」


どこ?って、自分を見ると、さっき掴まれた胸元に血のシミができていた。



「俺ん家、寄って行け。
消毒したるから。」


「うん…。」



女の子らしくないなぁ…私。


こんなんじゃ嫌われるわ。



会ったばっかりの武山にまで、こんな迷惑かけて。


私は結局、武山の家に行く事になった。


「もう中学生やで?
男と女じゃ体格とか力、全然ちゃうねんから。
いつまでも小学校ちゃうで。」



武山にお説教された。



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