ろ う そ く

傘を差しても濡れるような強い雨の中、私は武山の家に行った。


会いたくて

会いたくて

会いたくて。




「武山!!!」


「何?」


「私と…付き合ってください。」



知らないうちに、告白までしてた。


自分にとっての一番の幸せを、一秒でも早く感じたくて、勢いのまま自分を動かせた。



この時、私が、こんな事してなかったら…

お互い幸せに暮らせてたのかも…知れへん。


だけど…

こんな事してなかったら、今の自分はおらんかったのかも…知れへん。




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