ろ う そ く


神菜に言われて、「武山の事は忘れよう」って決めたのに。

忘れようと思えば思うほど、武山はうちの中で大きくなっていった。



淋しくて淋しくて、武山がいないという隙間を他の男で埋めた。

気が狂ったようにおかしくなった。


毎日が全然楽しくなくて、武山に会いたい気持ちを違う男にぶつけた。



好きでもないのに彼氏作ったりして、その彼氏もコロコロ変えてく毎日…



今、考えたらめっちゃアホな事してたよな。


なんでこの時、一歩踏み出されへんかったんやろ…。




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