ろ う そ く
私が外に出ると、先輩が待っていた。



もう3月やのに、まだ肌寒い感じがする。


「ごめん。待たせた?」



「ううん。全然♪」



私たちは並んで歩き出した。


「…手、つないでいい?」



先輩が、ぎこちなさそうに私に聞いた。


何人もの男を弄んでいた私にとって、男と手をつなぐなんて事は別にどうってことなかった。




「いいですよ。」




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