天満堂へようこそ -2-
距離にしたら3キロほどだが、ここまでは結月の範囲から外れると思ったため、一気に天界へ向かって移動する。

ついた先は城の中。返って自分が動きやすいところにいてもらった方がいいし、まさかこんな近くにいるとは誰も思わないだろう。

単純で良かったと思いながら、地下の部屋のベッドの上に寝かせる。

王に会わせるつもりは無いが、話を聞くと行方不明になった男児。
自分のチャームも効かず、薬も聞きにくいとなればほぼ確実だろう。
天界で育ったのなら、そのままこちらに居てもらうのが通りだと考えた。
理由はほかにもあるが。

知りたいことは沢山ある。
こちらに来られる前に血や魔法の保有力を知っておかなければならない。
自分で調べるためにこの部屋に幾つもの検査用品を揃えた。
可哀想とは思うが、今知っておかなければいけないとリアムは考え、外から鍵を締め自室に戻る。
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