天満堂へようこそ -2-
朝、パンとサラダ・スープと水を乗せたトレーを持ち、地下の部屋に向かう。

薬はまだ聞いているようなので、トレーを机の上に置き、着替えさせようと服を脱がせる。

コトン

服の中から落ちたのだろうか、小さな袋が足元に落ちているので、拾いあげて中を見る。
中身は半分になった小さな石。
断面はほんのりと虹色に輝いている。

なるほど……

そう思い、袋に戻しズボンのポケットに入れ、天界で良く民が着ている白いロングシャツを着せる。
それでも起きないので、少々血を採り小瓶に詰める。

暫くの間、見ていたが起きる気配はまだない。
お昼にもう一度来ようと、水だけ置き、トレーを持って部屋を出て鍵をかける。

やはり薬に関しては姫の方が上だ。
当たり前の事なのに、ついそう思ってしまう。
こちらに連れ帰ってもう6時間は経つ時間は経つ。
向こうではそろそろユーリが気付く頃だろうか?
自分も行って、探す振りをした方がいいのかとも考えたが、ただの時間稼ぎにしかならない。
その間に出来ることは沢山ある。時間は無駄には出来ない……
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