天満堂へようこそ -2-
「安心て、何が安心なんだよ!
俺を連れて来るならちゃんと言えばいいじゃないか」

「言ったら止められますし、ルーカスもユーリさんも黙っていないでしょう。ですので……」

「ですのでじゃないよ!」

「聞いてください。話はもう聞いていると思いますが、石をお持ちですよね?着替えの時にたまたま落ちたので見させていただきましたが、間違いなく魔力があります。そして、その色は姫と同じ色」

「え?」

「同じ色の方は一人としていません。ですが、母君と父君の……」

「聞きたくない……」

「ですが」

「聞きたくないんだよ!」と枕を投げる。

「私の居住区に来てもらいたいのですが、父に見つかれば間違いなく天界から出る事は不可能に近いでしょう。もう暫くここで我慢して頂けますか?」

「帰りたくても帰り方さえわからないんだから、仕方ないだろ?」

「悪いようには致しませんし、ここにいる兵は私の部下です。できる限りのご要望にはお応えさせて頂きたいと」「当たり前だ!」

「やはり、姫にそっくりでいらっしゃる」
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