天満堂へようこそ -2-

「こちらの綺麗に別れている方が姫のです。で、もうひとつが奏太さんのもの。同じでしょう？これは魔力の質が同じだと言うことです。私のは濃い青色をしていて、ルーカスのは紫のような色をしています。このように二重層になっているのは姫だけでした。層が綺麗に出れば出るほど魔力の質も高いと考えられていますので、奏太さんもかなりの魔力があると考えられます。
次にこちら、これは人間界で言うDNAというものと思ってください。この紙に出ているデータが姫のもの。こちらが奏太さんのもの。比較すると......」と紙を重ね合わせる。
薄い紙なので合わせると下の部分も見える。

見たくはないが目の前にあるので見てしまう。
分かりたくなくても、ほぼ同じと言うのが嫌でもわかる。

「お分かりでしょう？御姉弟でございます。
こんなに早くわかるとは思っていませんでしたので、今から父に報告に言って参ります」

「ちょっと待って！」