天満堂へようこそ -2-
そうか……
どこをどう間違えたら天界に縛り付けることになるのか理解不能だが、奏太の血を持っている限りリアムには今までの弱いリアムと思って接しない方がいいだろう。

「結月?何を考えているの?まさかまた怖い事考えてるんじゃ無いでしょうね?」

「いや、これは各王のせいだなと。簡単に言ってしまえば。誰かが耳にして噂が回り、人間界にも奏太を求めるやつが来てたのかと思うと納得できる」

「姫、僕奏太くんのところに行ってもいい?」

「行くなら、ユーリに飯もらっておけ。後、なにか変化があったら呼ぶように言っといてくれないか?」

「うん。わかった。
王様、えっと……僕、行ってきます!」

「はい、行ってらっしゃい」と母は笑うが、天界の王は慣れていないらしく、「後で遊ぼうな」と馬鹿なことを言っている。

「リアムがおかしくなった……いや、書庫で良く調べ物をしているのに気付いたのは、結月が見つかってすぐだ。その前にも調べ物をしていたが、それはお主を助けるためであろう」
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