天満堂へようこそ -2-
「もしかして、怪我してる?」

「いえ、こちらが余りにも寒くて。お店を探したんですけど見つからないし......」

「ねぇ、ゲートから来たの?」

「そうです。駅のところから道は聞いてたんですけど途中でわからなくなってしまって」

「魔方陣だかなんだかいってたからそれかも」

「そうですか。でも助かりました」

応接室に通したのは良いが、これだけ小さいとお茶を出すコップさえ見当たらない。

「何でここに来たかったの?」

「ユーリ様からの使いで」

「え?」

思わず妖精さんを手のひらに乗せてしまったが、近くないと聞き取りにくい。それに使いと聞いて慌ててしまった。

「あのー?」

「あ、ごめん。使いって聞いて......」

妖精の持っていた肩掛けから小さく折り畳まれた紙を受けとる。
彼女からすれば大荷物だったことだろう。
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