天満堂へようこそ -2-
「ここには麻酔はない、痛みを無くしながら意識もたつようなことは今の私にはできん。痛みを取るだけにするが構わないな?」

トン。

「その間にユーリが魔方陣解除をしてくれる。これにも痛みは伴わない」

トン。

「意識をなるべく保ってくれ」

トン。

「ユーリ準備は良いか?」

「えぇ、ちょうどお湯も来たようです」

衛兵にお湯の追加を頼み、持参した鞄から取り出した手袋をし、消毒液を腹一面にかける。

時折、「グフッ」と声が聞こえるが、我慢してもらうしかない。

ベッドを囲むように魔方陣を張り巡らせ、いくつもの魔方陣を構築していく。
考えられる全ての事をし、感覚はあるか?と腹をつつくと、無いとの返事だったので始めることにするが、応急キッドしかない。
メスといえどもかなり小振りで、一本しかない。

「よし!ユーリ始めてくれ」そう言い、自分も腹にメスを入れる。
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