天満堂へようこそ -2-
歩いて10分でいつもの小型犬用のコースにつき、リードをはずす。
すぐに走っていってしまったので、呼んだら戻れよとだけ言う。

「あの子賢いんだね。うちの子ってチョコってゆうコーギーなんだけど、まだ赤ちゃん言葉なんだよ。直らなくって」

「それも可愛いじゃん。今度来るとき連れてきてよ......って無理か。王様だもんね」

「王様ではないよ?一応陛下ってなってるし会社の会長でもあるんだけど、一年ちょっと前まで普通の中学生で、自分がvampireだなんて知らなかったもん」

「大変なんだ」

「でも、時間つくって遊びに来るよ!白ドラゴンも来るって言いそうだけど。
もう一匹グレイってドラゴンもいるんだけどね。
白はなんだか結月さんと言いあいしそう」

「見てみたいな。ドラゴンなんて本の世界だけだと思ってたからさ。
あ、腹減ってない?」

「ちょっと」

「あそこのレストラン行かない?俺いつも一人で来るから入りずらかったんだよね」

「いいよ。イタリアンぽいねー。行こ」

そう言ってさっさと入っていく。
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