天満堂へようこそ -2-
お昼になり、パートさんの後に休憩室に入る。
その時はムーも一緒に。

「今日もいるかな?」

「居たらやるから」

パカッと蓋を開けムーと覗き込む。
食事の台は6人掛けが一つ。椅子はムー用に高いのが一脚ある。丁度テーブルに前足が乗る程度には高い。いつも前足をテーブルに置いて乗り出してくるので、休憩室に入った時は足を拭いてから入れている。

そして今日もやつはいた……

「居たな。あっためてくるから待ってて」とレンジでチンしてお弁当箱をおく。

蓋にやつを置き、ムーの方へとやる。

前足で戦っているが、いつもあついってば!と負け、食べた後にはドヤ顔をするムー。ただの蒲鉾なのに。

「今日こそお耳から食べてやるんだから!あ、あっつい!うさちゃんのくせにー!」

「ムー、それただの蒲鉾だから」

「形がさ、挑戦的なんだもん」

「今日は赤色のミッフィーか。鈴木さんも分かっててやってるよなー」と暖かいうちにお弁当を食べる。

「ねー、ふーふーってして」

「飽きたな?」

「お腹すいたー」

はいはいと冷まし、もう一度蓋の上に。

パクッ!

「きょーは、お耳から行けた!」とドヤ顔。
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