天満堂へようこそ -2-
久しぶりに作業部屋へ入ると、テーブルが端に移動し、今まで見たことがない大きさの大鍋で何がが作られている。

ど真ん中に巨大大鍋。
踏み台に乗って木の棒でグルグルとかき回す結月。
中身は見えないが、ボコッボコッっと煮えてる音がする。
床に直接置いてあり、火など使ってないのだが……

ムーの言っていた鍋をかき混ぜる姿が怖いとはこの事だったのかと何となく理解できる。

目の前の結月は掻き混ぜながら、別の意味で何やら楽しそうで、話しかける気さえしない。

「そーうーたー!そーこーのー、ビーカーとーれー」

「ふ、普通に話してください!なんか怖いっす」


そうして差し出したビーカーに入った液体の色は予想通り黒紫との表現がぴったりな液体だった。

ビーカーを持って作業台に行くとフラスコからいくつかの液体を混ぜていく。
すると今度は鮮やかなピンクになり、黄色になり、最後には透明のえきたいになった。
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