天満堂へようこそ -2-
「ちょっと店見に行っても良いですか?」

「私も見たかったんです。ムーさんどうします?」

「いくー!何するの?」

「なんだか外が騒がしいからルーカスさん達が帰ってきたんだと思うんだけど」

「きてるの?」

「うん、おばさん軍団引き連れて」

「裏から覗いた方がいいかも」

裏口から入り、倉庫を抜けて休憩所に。
その先の事務所にあるマジックミラーになっているカーテンを開けると、目の前に鍋セットがつまれている。

チラシの大鍋はこちらでーす!と妙に可愛い声でおばさまを呼んでいる。

「あらー、思った通り可愛いのね」とルーカスに腕を組んでいるおば様が言うと、「私買うわぁ」とリアムにくっついている年配の奥さまも負けていない。

すぅっと店内からお客さんが消えること15分。
ドドドドドと言う音が正解のような地震のような音がし、またもおば様達が現れ、飛ぶように鍋が売れていく。

もちろん手渡ししているのはリアムとルーカス。
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