天満堂へようこそ -2-
「なんか魔法でもかけたのかな?」

「そのような事はありません。気配さえ感じないので。たぶんお二人の効果だと思いますが」

あれよあれよと言う間に全部売れ、総額二千八百五十万也。

覗いているのがバレていたのかこちらを向いてピースサインをしてくる結月。

売り上げをもって事務所にくるも、札束を100枚づつに分け、幸せそうに目をキラキラさせている。

金の亡者だ......

「これ、被害届とか出されたらどうするんですか?」

「それはない。レシートもないし、出るときに記憶が消えるよう、魔方陣を出入り口すべてに書いてあるし、渡した袋もここのものではない。で、チラシも消える。私たちは美味しいご飯が食べれる......あぁー幸せこの上ない......」

「さぁ、行きましょうか。お二人がきっとぐったりして帰ってくるでしょうから」

「ぼ、ぼくもー!」

「あ、あぁ。帰って甘いもの食おう......」
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