天満堂へようこそ -2-
「ムー、大丈夫か?」まだ座ったままだったので声をかけるが、ボーッとしている。
仕方ないので抱き上げ近くのベンチへ移動する。
今までこんなこと無かったからどうしちゃったんだろうと心配していたら、目の前に結月が現れた。後ろからはユーリさんまで。

「ふーっ。僕疲れたよー!」

「よく頑張った!後でボーロをやろう」

「何で?は?どういう事?」

「ムーには困った時には連絡するように言ってあるし、お前の財布の中に魔法陣も書いて入れてある。今回ムーには目の役割をしてもらった」

「だからボーッとして?」

「そうだ。たしかにあのジジイは神ではある。しかし、きちんと守がないと神もいつ暴走するかわからん。まぁ、どこの土地にでもある土地神だ」

「あのじいさん神の末端とかって……」

「社が壊れるってことは、誰も祀ってないってことだ。ひどい状態になれば厄災を招くとも言われてるからな。人間でいえば、社が壊れ、守がいなくなったら、ボケた!って所だ」
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