天満堂へようこそ -2-
「そんな事あるんすか?」

「今見ただろ?しかも奴は欲が深い。神域と言うのは我々ではどうにもならん別次元のことなんだが、今回はご指名ってことで、ユーリ、封印するぞ!」とさっさと歩いて行ってしまった。

いそいで後を追うが、ムーが重い!

「でも、俺の事守ってたって……」

「馬鹿か?今狙われてたのはお前だ!」

「え?」

「奏太さんの血がまだ薬のようにいい匂いがするので、取り入ろうとしたのでしょう。飲めばたちまち」「ユーリ!」

たちまちなんだよ?
俺には聞く権利がある!

「なぁ、俺の血は美味いからみんな欲しがるんだろ?取り入ってとか、薬とかなんだよ?」

「今はまだ待ってくれ。私も調べている」

「でも」「奏太さん……」と首を横にふられる。

「俺、先に帰ってます」「だめだ!ここに居ろ!」

「訳わかんないままいられねーよ!」

「ユーリ!」「はい」

結局ユーリさんに捕縛され、最後まで見届けることになってしまった。
社は壊され、何もなくなったところに新しく木を植えて。
< 79 / 196 >

この作品をシェア

pagetop