天満堂へようこそ -2-
無理やり事務所に連れて帰られ、何がなんだかわからないまま、ムスッとソファに座る。
ムーは俺が怒っているのが分かっているのだろう、床に寝そべってしょんぼりしている。

「なぁ奏太、私たちだって話したいのは山々なんだ。今日はお前に危ないことを自覚してもらおうとだな……」

「聞き飽きた」

「だから……」

「説明以外聞かない!」

「ユーリ……これがもしかして、反抗期とかゆうやつか?」

「だと思いますが。本にはおとなしい子ほど怒ると……と書いてあります」

「それも違うから!俺が聞きたいのは、血がどうのこうのって話し」

「だから何度も言っておるだろう?まだ調べておるのだと。私だってな、分からんこともあるんだ!お前の血はうまそうな匂いがする。美味そうというのは、お腹が空いての意味もあるが、妖や、天魔界はもちろんの事、幻界の者までお前の血を欲しに来る。確定ではないが、お前の血はその……アルコールみたいなものなんだ!」

「は?酒?」

「姫、それでは意味がわからないと思います」
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