約束。
春
-入学式
『おかーさんおかーさん!どーお?似合ってる〜?』
【あたしは杉山萌。今日は一番家から近い緑川中学校に入学する日なんだ-】
「あらー似合ってるじゃない♪とっても可愛いわよ」
『ホントに?!これスカート長すぎじゃないー?』
「大丈夫大丈夫!最初だしね!あと…、今日お母さん仕事で入学式行けないの。ごめんねー!お昼と夜は適当にに食べておいて」
『うん、わかった!頑張ってね!じゃあー、行ってくるね』
萌はお父さんがいない。お母さんがあたしを産んだら突然いなくなった。だからお母さんと2人で暮らしてる。
あんま寂しくないけど
「萌ー!おはよ♪」
『里奈あー♪おはよーう』
【里奈はあたしの親友、すっごく可愛くて優しいから小学校ですでに6人に告られてんの♪あたしはまだ未経験だけどー…】
「萌制服超にあーう!可愛いすぎ」
『里奈もめちゃくちゃ可愛い!』
あたし達は2人で手繋いで歩いていた。
ドン!!
「『きゃっ!』」
誰かとぶつかってあたしと里奈は倒れた。
「いったーい!誰よ!」
『いったーっ…』
「ごめん!だ、大丈夫か?」
男子がぶつかってきた。黄色い校章だから萌達と同じ1年だ。
【誰だろ…?同じ制服だし…】
『あ、大丈夫だよ!』
「そ、そっか、じゃあ!」
男子は走っていった。
「初日ぶつかるとか運悪ー!」
『ねー!…つか時間何時からだっけ?』
里奈は携帯を出した。
「っ…やば!!あと5分で始まる!走ろう!」
『まぢかあー』
あたし達は男子をおいかけるように走っていった