難波少女、千佳
「大変よ、千佳ちゃんが。」


何、また千佳ぁ?

さっきもうちに来たけど、無視った。


「何!?何度言っても、保岡さんには会わないよ。」

うちはわざと、苗字でさんをつけた。



「そう、もういいわ。そうやってずっと、いじけときっお母さん行くから。」


そう言うと、部屋から出て行った。

逆切れかよ、とか思いながらベットに寝転んだ。


あのとき、ちゃんと素直にお母さんの話聞いてればこんなことにならんかったのに・・




☆千佳
ここは、何処ー?

今、ここは真っ白で何も無くて声も出してないのに思ったことは空間の中に響く。

1人ぼっちで孤独な気分に襲われる。


そのとき、かすかに小さいが「千佳、千佳」と聞こえた気がした。

あれ、何でここにいるの?



記憶をたどる。
でも、昔の記憶しかない。

4,5歳ころの。
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