難波少女、千佳
は?今、こいつ「保岡さんのことだろ?」って聞いたやんな。
「何で知ってるん?!!」
「え、当りなん?やったぁ~♪」
まるで宝くじが当たったみたいに喜び出した。
「で?それだけなん?」
呆れ半分で聞いた。まっ、いつものことやから慣れたんやけどな。
「あ、ちゃうちゃう。あんなぁ~・・」
と、こっちこっちと手招きをする。
それに合わせて祐樹に近寄る。
「実は、保岡さんのこと聞いちゃったんやぁ。知りたい!?」
はぁ
思わずため息。
「何でため息つくん!?」
さっきまで上機嫌やったのに、いきなり不機嫌になった。
本間に喜怒哀楽やな、こいつ。
「だって、それだけやろ?お前の情報信じられへんし。」
実際そうだった。いままで色んな情報をもらったが、一回も当たったことがない。