難波少女、千佳
☆千佳

―コンコン

お母さんも、緊張をしてるのか体がビクついてた。



「失礼しまぁす。」


へ・・?!!
なんと、そこに入ってきたのは春ちゃんのお母さんではなく男の子。


「あ、こんにちは。えぇっと、僕・・浅居爽です。保岡さんの同じクラスで学級委員が一緒の・・」


「あ~爽君ね?こんにちはぁ。どうぞ、学校の用事でしょ。」


お母さんは浅居爽君という男の子の話を遮って、どこかへ行ってしまった。

「・・・」


「・・・・」


さっきと同じ沈黙。何か気まずい~

あれ?そういえば、学校は!?
外を見ると夕日が消えかかっていた。知らんうちに時間は経ってたみたいや。

「あ、千佳ちゃん大丈夫!?俺、祐樹から入院してんの聞いてきてんけど。」


え?誰、その人知らん。

「あのー・・祐樹って誰ですか?」


「は?お前、小学校のとき同じクラスやったやろ。6年間。」


え?そーいえば、そういう子居ったような・・



「あ!!あの、鼻くそほじってた仔や!!」

いきなり思い出したので、大声で言うてもうた。


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