難波少女、千佳


「ぶっ、おもろすぎ~祐樹って鼻くそほじってたんや!!」


さっきから、この人はころころ正確が変わっている、気がする。

お母さんの前では、ええ人。

うちの前では偉そう。


二重人格やん。

「はぁ、おもろ。んで何でお前入院してるん?」

目に涙を溜めながらいうた。

「え!?な、何で!?」

いきなりの質問にビックリした。というより、ドキってした。

だって、綺麗に整った鼻、思わずキスをしたくなる唇、吸い込まれそうな黒い目。
すべてに引き込まれそう。


待って、何かこの感覚覚えてる。

でも、わからへん。

あっ、そーいえば夢で出てきた男の子に似てる。


「何見とれてんの?」

気がつけば、浅居爽君のことを見つめていた。


「え、そんなつもりは・・ないです。」


「ってか、何で敬語?俺ら同じ学代やん。」


「え?そうなんだ。」

思ってることを思わず口に出してしまった。
ぱっと、口を押さえた。
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