禁断の果実を口にするまで

「ってことで合コン行くよ」

あれからだいぶ話し込んで、いつの間にか最後の講義も終わった。

私の聞いた弟のイメージと私の知っている弟のイメージがあまりにも違いすぎて講義の内容が頭に入らなかった。


「おーい、一花」



どっちが本当の玲なんだろ…?


「い、ち、か!!」


「あっ美咲…」


「あっ、じゃあない!さっきから呼んでるんだけど!なにそんな皺寄せて考えてんの?弟くんのこと〜?」



「あ、いや、別に…今日の講義難しいなぁーって…、、」


「そう?私にはすっごい簡単に思えたけど…」


「えっ!そうなの!?」


「そうなのって…あんたねぇ…はぁ…とりま合コン行くよ!!」


「わぁーちょ、ちょっとまってだから今日は弟と「今日は一緒に帰れない、お姉様は大事な王子様を見つけてくるからって連絡しなさい。」

「で、でも…」


「で、も、じゃあない!彼氏欲しくないの?一生フリーでいるの!?弟に先こされてもいいの!?」


仁王立ちで言う美咲


こうなった美咲は止められないやあ…てか先こされるって…一応彼氏いたことあるんだけどねぇ…

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