虹の降る夏空
「わぁ」
隣にはとても幻想的な世界が広がっていた
僕が声を漏らしても気づかないほど、少女は集中していた

色とりどりの世界の中で、色の無い少年が立っている
寂しそうな少年が印象的な絵だった


「え、あの、えっと…その…」
僕がみていることに気づいた少女は慌てて椅子から落ちそうになる

誰だっけ、この子見覚えがある
「橋本さん、だっけ?」
同じクラスの女子だった。
「あ、はい」
クラスのカーストの下位の方にいる
分類的には僕と同じ

固まってる…
僕の名前か。
名乗ってなかった
「僕は瀬戸天です。同じクラスの」
「!!
あー…」
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