君と罪にキス【加筆修正・番外編追加】
「結構人気なんですよ」
「ねぇ宣伝するよりさ、私と遊ぼうよ?」
「……俺、仕事中なんで」
「えーつまんない」
「先輩も仕事中ですよね」
「そう。受付やってんの」
「じゃあ抜けちゃダメですって」
「…………伊織、何か雰囲気変わった?」
「別に、そんなことないですよ」
「何となく、そんな感じする」
「よく分かりません」
「ふーん、まあいいけど。ヒマになったらおいでよ、相手してあげる」
「はは。先輩も最後の文化祭楽しんでください」
先輩と別れて前に進みながら、さっきの言葉を再生する。変わった……、変わったのか、俺は。