君と罪にキス【加筆修正・番外編追加】



こっちに戻っておいで、そう言ってる。


「……っ、亜紀」


俺、もう。


「伊織君!!」


バン!大きな音と共に現われたのは――森野さんだった。鮮明で、どこまでも響く声。


「伊織君っ、どうしたの!?大丈夫?」


必死な顔で、必死に声を出して。ここまで走って来たんだろうなってすぐ分かった。


「森野さん。――何で、追いかけてきたの」


どうして、いつも君は。


< 191 / 209 >

この作品をシェア

pagetop