ツンデレ地味子の両手に華?!
私の名前は、五十嵐美野里(いがらしみのり)22歳。

大学を卒業後、TK出版に入社した。

TK出版は、私が憧れる出版社だった。絵本、雑誌、専門誌。あらゆる雑誌を取り合扱う。

ここは夢の会社。本が大好きな女の子だった。

どんなに機嫌が悪くても、落ち込んでても、本を手にすればどこ吹く風。

すぐに機嫌を直し、本に夢中になる。

そんな私が、夢の会社に就職できたのは、眠そうに大きなあくびをしながら歩いてるこの男。

たけちゃん・・・星野猛(ほしのたける)26歳のおかげ。

小さい頃から実家がお隣さんで、何かと私の世話をしていた。

私は頼んでいないけれど、たけちゃんは、嫌な顔一つしないで、世話を焼いていた。


そんなたけちゃんが、大学を卒業して、就職したのが、TK出版。

そこの出版社の常務が、たけちゃんを気に入り、たまたま会社で私の話しをしていたら、

『そんなに好きなら、就職しちゃえば?』

と、軽い気持ちで言ってくれたおかげで、何の苦労もなく、就職できた。


就職を機に、1人暮らしを始めたんだけど、女の子の一人暮らしは心配だと、たまたま空いてたたけちゃんの部屋

の横の部屋を勝手に決めてきてしまったお父さん。

かなり嫌がったけれど、嫌がるなら、実家から通えと言われ、渋々ここに越してきた。
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