ツンデレ地味子の両手に華？！

「おい、美野里～、まだ怒ってんのか？」

私の背中を突きながら、たけちゃんがボヤく。

私は溜息をつきつつ振り返る。

「…怒ってないよ」

私の言葉に、満面の笑みになったたけちゃんを見ると、怒ってるこっちがバカらしくなる。

「美野里、やっぱお前は、可愛い」

「・・・///?!」

突然の発言に、私の顔は真っ赤になる。

そんな顔を見ながら、満足そうな笑みを浮かべたたけちゃんは、私を追い越して歩き出す。


「…女ったらし。誰にでも言ってるくせに」

ボソッと呟けば、突然止まったたけちゃん。

私は止まれなくて、たけちゃんにぶつかった。


「もう！何で急にとま・・・る・・・」

私を見下ろすその顔は、なんだか傷ついてる。少し怒ってる、そんな複雑な顔。

たけちゃんに何も言えなくなる。

・・・と、

「・・・いたっ！！！」

「・・・バ～カ」


…デコピンされた。

痛い、地味に痛い。・・・メガネを直しながら、おでこを擦る。


なんだか不機嫌になってしまったたけちゃんに私は消え入るような声で呟いた。


「…ゴメンね？」

涙目で呟けば。