ツンデレ地味子の両手に華?!
・・・たけちゃんは?…たけちゃんも、詩織さんの事、好きなの?

「あ、真野ちゃん、藤川先生の原稿は?」
「上がってるわよ。と、ちょっとゴメンね。これ持って行ってくるから」

詩織さんはニコッと笑ってそう言うと、原稿の入った封筒を、たけちゃんに持って行く。

…なんだか、あの二人、絵になるな。・・・なんて。

たけちゃん、私から見てもカッコいいもの。彼女の一人や二人、いても不思議じゃないよね。

あの二人、お似合い…

そう思うと、テンションが一気に下がる。

・・・え?・・・なんかこれって・・・

「ち、ちが~う!!」

私の声に、周囲が一気にびくっとなり、注目の的。

当然顔から火がでそうなほど、真っ赤な顔になった私は小さく小さく体を丸めた。

たけちゃんはクスクスと笑ってる。

…穴があったら、入りたい。


「美野里ちゃんってなんだか可愛いわね」

そう言ってクスッと笑った詩織さん。

「・・・だろ?目に入れても痛くない程大事な宝物なんだ、美野里は」
「・・・・」

原稿に目を通しながらそう言ったたけちゃん。

詩織さんは、複雑な表情で、たけちゃんを見つめていた。


私は、そんな二人のやり取りなど知るはずもなく。

ただただ、小さく体を丸めていた。
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