お兄ちゃんの所為
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それから私と杏ちゃんは
部屋でたくさんの話をした。


『あっそうそう!!
高橋 浩介(タカハシ コウスケ)が
またやらかしたらしいよ?』


高橋 浩介 ‥?


聞いたことある。


「誰‥?」


『はぁ!?
高橋 浩介よ!?』


うん、だから、誰だっけ‥?


『‥‥‥』


呆れた顔の杏ちゃん。


『高橋 浩介を知らずに
良くこの町で生きてこれたわね‥』


え、えぇー、
そんな有名人なの!?


『‥本当に知らない?』


「名前は、聞いたことある‥」


良く耳にする名前なのは確か。

でもどんな時に名前聞いたっけ?



『‥まぁ、真由には
お兄ちゃんがいるから大丈夫か』



お兄ちゃん?
何でそこでお兄ちゃんが
出てくるのよ!?


『高橋 浩介、17歳。
私たちと同じ学校の同学年。

ほら、知らない?
いつも廊下に座ってる男子軍団。』


廊下‥


あぁ!!知ってる!!
廊下通るとき邪魔なんだよねっ!!
あのヤンキー軍団!!


金に茶に赤に緑‥


たくさんの頭の色をした、
いかにも悪い道を通ってきました、
みたいな。



「うんうん!!
知ってる知ってる!!」


『その中の金髪が高橋 浩介。
私らの年代のこの町のトップ。

真由のお兄ちゃん以来の
強さって言われてるのよ?』



へぇー‥



「‥じゃあその人も、
ヤクザになんの?」


『噂はあるけど
本当かどうかは知らない』



高橋 浩介、ね。

近寄らないでおこう。


兄の所為か
どうもヤンキーは苦手だ。




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