-宙の果て-
再会
「おはよ、杏樹」
「あ、りえちゃん、おはよー」
朝。大学の門を通ったところで友達にばったり会った。
立ち止まって話したいところだけど、もうすぐ講義が始まってしまう。それは彼女も同じなようで、残念そうに手を振ってくれた。
「お互い寂しいけど、お昼までの辛抱だ。後で食堂で会おうね!」
「うん、また後でね」
私も手を振り返すと、選択している講義の会場へと足を急がせた。
私、灯蛇杏樹の通っているこの緑越大学は、様々な学部に分かれている。私はその中の理容学部というちょっと変わった学部に所属していた。
もちろん、将来は美容師になりたいと思っている。
普通は美容師を目指すなら専門学校に行かなければならないが、この学校の理容学部にいけばその必要はない。
そう聞いて、私は家から通えるこの大学を受験したのだ。
ちなみに、理容学部なんていう制度はまだ全国でも稀らしい。本当、家の近くにあってよかったぁ。
そうやって周りの環境に感謝しながら、私は今までやってきた。
そういえば、私にこの大学のことを教えてくれたのも、『彼』だったな……。
「あ、りえちゃん、おはよー」
朝。大学の門を通ったところで友達にばったり会った。
立ち止まって話したいところだけど、もうすぐ講義が始まってしまう。それは彼女も同じなようで、残念そうに手を振ってくれた。
「お互い寂しいけど、お昼までの辛抱だ。後で食堂で会おうね!」
「うん、また後でね」
私も手を振り返すと、選択している講義の会場へと足を急がせた。
私、灯蛇杏樹の通っているこの緑越大学は、様々な学部に分かれている。私はその中の理容学部というちょっと変わった学部に所属していた。
もちろん、将来は美容師になりたいと思っている。
普通は美容師を目指すなら専門学校に行かなければならないが、この学校の理容学部にいけばその必要はない。
そう聞いて、私は家から通えるこの大学を受験したのだ。
ちなみに、理容学部なんていう制度はまだ全国でも稀らしい。本当、家の近くにあってよかったぁ。
そうやって周りの環境に感謝しながら、私は今までやってきた。
そういえば、私にこの大学のことを教えてくれたのも、『彼』だったな……。