その恋、あと3センチ
「..........私」
私は口を開いた。
「あ、あんたと友達になるとか。信じたわけじゃないよね?
ありえないからぁ」
するとそれに被せて喋ってくる。
.........ブチッ
「安心してください、私もあなた達と友達とか勘弁なんでっ!」
「なっ、急になんなの!」
「いやこっちのセリフですよっ。
自分と人の昼休みの時間削ってまでする話がこれですか?
ほんとうに、こういうことを言うんですね。
時間の無駄って。」
「なにいって....ねぇ!やっちゃお!」
リーダー格の子がそう言うと別の子が走ってきた。
その子の手にはバケツ。
あー......察し。
.............バシャッ
バケツに入っていた水が見事に私にかかった。
「ふんっ、あんたがいけないのよ。
口答えするから」
あーあ、びちょびちょだよ。
着替えなんて持ってないっつの。
「満足ですか?」
私はそう言ってカバンからタオルを出して体を拭いた。
「.......っ、あんた、バカ?」
「そのままそっくりお返しします。
こんな事してなにになるんですか。
馬鹿なんですか?」
「っ!と、とにかく!宮島先生に近づかないでよねっ!」
「そんなこと言う前に人に水かけるのとかやめた方がいいと思いますけど」
「ふんっ!あんたなんて宮島先生相手にしないから!」
リーダー格の子がそう言うとみんなでそそくさ逃げて行ってしまった。
........少しスッキリした。
我ながら私性格悪いな。
直さねば。